カメラは人間の目と同じです。
光が無いと暗くて何も写らないし、光が多すぎるとまぶしくて写りづらい。
だからカメラに取り込む光の量ってとても大事なんです。
じゃあカメラのどの部分で光の量を調節するの?
それは、絞り・シャッタースピード・ISO感度の3つです。
今回はその3つの中でも、絞りについて3分でわかりやすく解説します♪
この記事では、
- 絞りとはなにか?
- 絞りを調節したときの写りかた
- 絞りを調節するときの注意点
- どのタイミングで調節したらいいのか?
- 絞りに関するQ&A
などを紹介しています♪
これさえ見れば、絞りについては大体わかります♪
そして絞りは光の量だけじゃなく、ピントの合わせ方にも影響するから本当に大事な部分なのです!
初心者を抜け出すために、ここでしっかり覚えていきましょう♪
絞りとは?
穴の大きさの変わる、取り込む光の量を調整する部分のことです。
光の量を少なくすることを絞ると言い、逆に光の量を多くすることを開放するといいます。
絞りを変化させると次のような減少が起こります。
- 明るさが変化する
- ピントの合う範囲が変化する
- ボケ具合が変化する
絞りはF値という数値で表されます。
F1.4・2・2.8・4・5.6・8・11・16・22・32…
数値が小さいほど明るく、一部のみピントが合い、ボケがキレイです。
逆に数値が大きいほど暗く、広くピントが合い、あまりボケません。
明るさは手動で設定した時のみ変化します。
すみません、F値が覚えにくいです・・・。
とても簡単ですよっ!
数値をよく見てみると、F1.4の倍数とF2の倍数しか使っていないんです♪
5.6の倍数は少数を省いて11として、あとは大きい順に並べるだけ♪
よくサイトを見ていると、
絞りを絞って撮るといいよ!
とか、
絞りを開放したらいいぜ!
という会話がよくでてきますが、
動作はわかったけど、それすると実際どう写るの?
って思いますよね?
では実際に、絞りを絞ったり開放したりすると、どう写るのでしょうか?
絞ると全体にピントが合ってボケにくくなる
この写真のように、絞りを絞ると、ピントが合う範囲が広くなります。(被写界深度が深くなる)
ピントが合う範囲が広いので、ボケにくいということです。
一般的に、風景を撮るときはハッキリ撮りたいので絞って撮ることが多いです。
マニュアルモードではシャッタースピードが遅くなるので、ちゃんと設定しないとブレやすくなります。
開放すると一部のみピントが合ってボケやすくなる
この写真のように、ピントが合う範囲が狭くなります。(被写界深度が浅くなる)
ピントが合う範囲が狭いので、ボケやすいということです。
一般的に、ポートレートやスナップなどは人物を強調したいので、開放側で撮って背景をボカすことが多いですね。
マニュアルモードではシャッタースピードが速くなるので、ちゃんと設定しないとブレさせる事が出来なくなります。
絞りを調節するタイミングはいつ?
上記のことから、
- ボケさせたいか、ボケさせたくないか
- ピントを全体に合わせるのか、一部に合わせるのか
この2つを意図的に表現したいときに調節します♪
ボケさせたいなら絞りを開放する。ボケさせたくないなら絞りを絞る。
ピントを広くするなら絞りを絞る。ピントをせまくするなら絞りを開放する。
覚えておくとラクですね♪
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絞り調節で注意する4つのポイント!
絞りすぎると逆にちょっとボケる!
一般的に、絞るとハッキリ写りますが、絞りすぎると逆に少しだけボケてしまいます。(光の回折現象)
これを小絞りボケと言います。
小絞りボケはレンズによりますが、F値16以上から目立つようになりますので注意しましょう♪
カメラ本体でプレビューすると感じませんが、印刷したりPCなど大きな画面で見てみると画質の荒さが気になる人もいるようです。
私的には、当人が気にならなければどんどん絞っていいと思います。
プロカメラマンの桃井さんも
実用上問題がなければ気にしない。
とおっしゃっているので♪
開放しすぎると周辺が暗くなる+楕円ボケになる!

通常、絞りを開放すると明るく写ります。
しかし、この写真のよう開放しすぎるとレンズ周辺が暗くなります。(レンズ端の屈折率が原因)
これを周辺光量落ちと言います。
また、この写真のように、レンズ周辺のボケの形がレモン型?になっちゃいます。
これを口径食と言います。
一般的に、円形ボケが美しいとされていますので、これらが目立ってイヤな場合は少し絞ることで(1~2段)だいぶ軽減されます♪
絞り羽根の枚数でボケの形と光芒が変わる!
この写真はキレイな円形のボケが表現されていますね♪
これは絞り羽根の枚数が多いからです。
また、光芒(こうぼう)という光の線の数にも影響してきます。
円形絞りと多角形絞りでも写真の印象が変わってきますので覚えておきましょう♪
オートモードでは絞りを設定しずらい!
オートモードでは、カメラが自動で設定を決めるため、絞りを自分好みに設定しづらいのです。
カメラに慣れだしたら、マニュアルモードや絞り優先モードで撮影してみましょう♪
絞りに関するQ&A
絞り値ってなに?
A.絞り値とは、F値のことです。
絞りの開き具合を数字で表しています。
- F値が低い=よくボケる=絞りを開放した状態
- F値が高い=あまりボケない=絞りを絞った状態
一般的にこのように考えて大丈夫です♪
交換レンズの絞り値が分からない・・・。
A.一般的に、交換レンズの正面に書いていることが多いです。
読み方は次の写真で説明します。
1:の後の『4-5.6』がこのレンズの絞り値(F値)です。
- 開放側の絞り値が4
- 望遠側の絞り値が5.6
ということを表しています♪
絞り優先モードってなに?
A.絞り優先モードとは、絞りをアナタ好みに変更できるモードです。
アナタは絞り値(F値)を決めるだけ。
あとはカメラが自動で最適な設定にしてくれるという便利なモードになります。
なので、
もっとボケ味のある写真が撮りたいな・・・。
とか、
全体にピントを合わせて撮りたいな・・・。
なんてときに絞り優先モードが大活躍します!
ミラーレス一眼やデジタル一眼レフに(A)または(Av)という表示があれば、それが絞り優先モードです♪
上達の一歩として、カメラに慣れだしたら使ってみるのもアリですね♪
シャッタースピードと深い関係があるの?
A.かなり親密です。大親友です。
絞りと同じで、取り込む光の量(露出)を調節する役割があります。
おっと、いきなりカンタンな足し算が現れました!
○ + ● = 100(好みの明るさ)
○→絞り値(F値)
●→シャッタースピード
○が50、●も50なら足して100になります。
○が60、●が40でも足して100になります。
○が20、●が80でも足して100になります。
つまり、
F値を変えたら、それに見合う分だけシャッタースピードも変える必要があるということ!
一番大切な変え方については、ここでは説明を省かせてください!(専用の記事を用意します)
適切に設定できたら、アナタ好みの明るさ(適正露出)になっているはずです♪
絞り値の決め方は?
A.被写体を何回も撮り比べて、好みの値を決めましょう。
決め方のポイントは先ほど書いたとおり、
- ボケさせたいか、ボケさせたくないか
- ピントを全体に合わせるのか、一部に合わせるのか
が大事なポイントになります♪
風景を撮るならパンフォーカス(全体にピントが合っている状態)が良いですし、
ポートレート(人物撮影)なら人物を強調できるように背景をボカすのが良いですね。
あくまで例ですので、アナタの好みに合うまで試し撮りするのがベストでしょう♪
まとめ
いかかでしたでしょうか!
長くなったので、まとめるとこうなります。
- 絞りとは、レンズを通る光量を調節する部分。
- 絞るとピントが広くなる。ボケにくくなる。
- 開放するとピントが狭くなる。ボケやすくなる。
- 絞りを調節する場面は、①ピントをどこまで合わせたいのか?②ボケを表現させたいかどうか?
- 絞りすぎると少しボケちゃう。
- 開放しすぎると周囲が暗くなって楕円ボケになっちゃう。
- 絞り値=F値
- 絞り優先モードとは、絞りを好みで変更できるモード。
- 絞り値を変えたら、シャッタスピードも変える必要がある。
- 絞り値の決め方は、絞り値を変えて何枚も撮影して好みを見つけることがコツ。
今回は絞りにフォーカスして紹介しましたが、これでもカメラの基礎の一部に過ぎません。
特に絞り・シャッタースピード・ISO感度については、算数の足し算くらい基本的だし重要で、真っ先に覚えなくちゃいけません!
また、他のカメラ用語もなるべく分かりやすく紹介していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします♪
この記事が皆さんのお役に立てたなら幸いです♪
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